行政書士講座(民法)

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1A 民   法 (権利能力、成年・未成年、行為能力(後見、保佐、補助)
関連過去問 4-28-47-27-12-27-27-27-37-27-47-27-510-27-ア10-27-イ10-27-ウ10-27-エ10-27-オ17-24-ウ17-24-エ18-2-エ18-27-218-27-318-27-421-30-ア22-27-122-27-224-27-526-28-527-27-イ27-27エ27-27-オ30-35-3令2-27-4令2-27-5
関連条文 基本原則(1条)、権利能力(3条)、意思能力(3条の2)、成年(4条)、未成年者の法律行為(5条)、未成年者の営業の許可(6条)、後見開始の審判(7条)、成年被後見人及び成年後見人(8条)、成年被後見人の法律行為(9条)、保佐開始の審判(11条)、被保佐人及び保佐人(12条) 、保佐人の同意を要する行為等(13条)、補助開始の審判(15条)、補助人及び被補助人(16条)、補助人の同意を要する旨の審判等(17条)、
 審判相互の関係(19条)制限行為能力者の相手方の催告権(20条)、制限行為能力者の詐術(21条)



1章通則
 基本原則(1条)
 「私権は、公共の福祉に適合しなければならない」
 「2項 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない
 「3項 権利の濫用は、これを許さない」  
   
   








2章人1節 権利能力(3条)
 「私権の享有は、出生に始まる」
チョッと一言
 原則的には、生れる前の胎児には権利能力はない。
 ただし、不法行為に伴う賠償請求権、相続、遺贈に限っては、「胎児は既に生れたものとみなされ」、権利行使ができる。
 「2項 外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する」
2章人2節 意思能力(3条の2) 法改正(R02.04.01新規)
 「法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする」

@意思能力とは、自己の行為の結果を弁識できる精神能力をいう。
 およそ7〜10歳程度の精神能力といわれている。
A無効を主張できるのは、意思能力を有しないのに意思表示をした者だけであって、相手側は無効の主張はできない。
  権利能力・意思能力・責任能力・行為能力
  能力の内容 適  格  性 能力を欠く場合の行為の効力
権利能力 権利・義務の帰属主体となる地位 自然人(出生から)、法人(設立) 権利・義務が帰属しない
意思能力 行為の結果を弁識できる精神能力 個別に判断(7〜10歳程度の精神能力といわれている) 無効
責任能力 不法行為に関して、行為の責任を弁識できる精神能力 個別に判断(11〜12歳程度の精神能力といわれている) 不法行為責任は原則として負わない
行為能力 法律行為の効果を確定的に自己に帰属させる能力 制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、保佐人、被補助人)に該当するものは、それに応じて一定の制限を受ける 一定の保護者が必要な行為に関しては、取消し可能
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2
 外国人は、法令または条約により禁止される場合を除いて、私法上の権利を亨有する。

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正しい 誤り









2章人3節 行為能力
 成年(4条)
 「年齢十八をもって、成年とする」
 未成年者の法律行為(5条)
 「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。
  ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない」
 「2項 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる」
 「3項 1項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。
 目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする」
 未成年者の営業の許可(6条)
 「一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する」    
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27
1

 

 未成年者が単に義務を免れる法律行為を行うときには、法定代理人の同意を要しないため、未成年者が法定代理人の同意を得ないで行った弁済の受領は、取り消すことができない。(応用)

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4
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4
 甲は、乙から土地を購入し登記を済ませたが、当該土地は、乙が未成年者丙からその法定代理人の同意なしに購入したものであった。この場合、丙が乙との売買契約を取り消したとき でも、甲は、丙に対抗することができる。(発展)

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10
27
 未成年者が、法定代理人から目的を定めないで処分を許した財産を処分する行為は、取り消し得る。(基礎)

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 後見開始の審判(7条)
 「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる」
⇒「後見の開始」等についてはこちらを
 成年被後見人及び成年後見人(8条)
 「後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する」  
⇒「成年後見人」の選任等はこちらを
 成年被後見人の法律行為(9条)
 「成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる
 ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない」
 審判相互の関係(19条
 「後見開始の審判をする場合において、本人が被保佐人又は被補助人であるときは、家庭裁判所は、その本人に係る保佐開始又は補助開始の審判を取り消さなければならない」
 「同2項 前項の規定は、保佐開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被補助人であるとき、又は補助開始の審判をする場合において本人が成年被後見人若しくは被保佐人であるときについて準用する」
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3
 成年後見は、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者について、家庭裁判所の審判によって開始する。(基礎)

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 AがBに対してA所有の動産を譲渡する旨の意思表示をした場合において、Aが、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある場合、Aは当然に成年被後見人であるから、制限行為能力者であることを理由として当該意思表示に基づく譲渡契約を取り消すことができる。(基礎)

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 後見開始の審判を受ける前の法律行為については、制限行為能力を理由として当該法律行為を取り消すことはできないが、その者が当該法律行為の時に意思能力を有しないときは、意思能力の不存在を立証して当該法律行為の無効を主張することができる。(22-27-1の発展)

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正しい 誤り
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3
 制限行為能力者が成年被後見人であり、相手方が成年被後見人に日用品を売却した場合であっても、成年被後見人は制限行為能力を理由として自己の行為を取り消すことができる。(基礎)

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正しい 誤り
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3
 成年被後見人が成年後見人の同意を得ずに行った重要な財産上の法律行為は、無効である。(基礎)

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正しい 誤り
10
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 成年被後見人が、成年後見人によって営業を許可され、その営業の範囲内でなした行為は、取り消し得る。(基礎)

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正しい 誤り
7
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2
 成年被後見人が成年後見人の同意を得て行った財産上の法律行為は、取り消すことができない。(基礎)

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27
27オ
 後見開始の審判をする場合において、本人が被保佐人または被補助人であるときは、家庭裁判所は、その本人に係る保佐開始または補助開始の審判を取り消す必要はないが、保佐開始の審判をする場合において、本人が成年被後見人であるときは、家庭裁判所は、その本人に係る後見開始の審判を取り消さなければならない。

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 保佐開始の審判(11条)
  「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、保佐開始の審判をすることができる。
 ただし、7条に規定する原因がある者については、この限りでない」
⇒事理を弁識する能力を欠く常況にある者、すなわち後見開始に該当するときは、補佐開始の請求はできない。
 被保佐人及び保佐人(12条)
 「保佐開始の審判を受けた者は、被保佐人とし、これに保佐人を付する」
 保佐人の同意を要する行為等(13条)
 「被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。
  ただし、9条ただし書に規定する行為については、この限りでない」
1  元本を領収し、又は利用すること。
2  借財又は保証をすること。
3  不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
4  訴訟行為をすること。
5  贈与、和解又は仲裁合意をすること。
6  相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
7  贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
8  新築、改築、増築又は大修繕をすること。
9  602条に定める期間を超える賃貸借をすること。
10  法改正(R02.04.01追加) 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び17条1項の審判を受けた被補助人をいう)の法定代理人としてすること。

 「2項 家庭裁判所は、11条本文に規定する者(本人、配偶者等)又は保佐人若しくは保佐監督人の請求により、被保佐人が前項各号に掲げる行為以外の行為をする場合であってもその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。ただし、9条ただし書に規定する行為については、この限りでない」
 「3項 保佐人の同意を得なければならない行為について、保佐人が被保佐人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被保佐人の請求により、保佐人の同意に代わる許可を与えることができる」
 「4項 保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる」  
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 本人以外の者の請求によって保佐開始の審判をするためには、本人の同意が必要である。(基礎)

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4
 被保佐人が行った元本の領収は、保佐人の同意を得ていない場合でも、取り消すことができない。(基礎)

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10
27
 被保佐人が、保佐人の同意を得ることなく土地の贈与を受ける行為は取り消し得る。(基礎)

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 AがBに対してA所有の動産を譲渡する旨の意思表示をした場合において、Aが、被保佐人であり、当該意思表示に基づく譲渡契約の締結につき保佐人の同意を得ていない場合、A及び保佐人は常に譲渡契約を取り消すことができる。(10-27-イの類型)

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10
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 被保佐人が、保佐人の同意を得ることなく、自己が居住するための住宅を建築するために土地の購入の申込みをなす行為は取り消し得る。(基礎)

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 被保佐人がその保佐人の同意を得なければならない行為は、法に定められている行為に限られ、家庭裁判所は、本人や保佐人等の請求があったときでも、被保佐人が法に定められている行為以外の行為をする場合にその保佐人の同意を得なければならない旨の審判をすることはできない。(基礎)

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 補助開始の審判(15条)
 「精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官の請求により、補助開始の審判をすることができる。ただし、7条又は11条本文に規定する原因がある者については、この限りでない」
 「2項  本人以外の者の請求により補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない」
 「3項 補助開始の審判は、17条1項の審判(補助人の同意を要する旨の審判)又は876の9の1項の審判(保助人に代理権を付与する旨の審判)とともにしなければならない」

@補助開始の審判を行っても、それだけでは同意権・代理権が付与されるわけではないので、補助開始の審判を行う場合は、同時に、同意権の付与、代理権の付与のどちらか一方も行わなければならない(同時に双方とも行うこともできる)
 補助人及び被補助人(16条)
 「補助開始の審判を受けた者は、被補助人とし、これに補助人を付する」
 補助人の同意を要する旨の審判等(17条)
 「家庭裁判所は、15条1項本文に規定する者(本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官)又は補助人若しくは補助監督人の請求により、被補助人が特定の法律行為をするにはその補助人の同意を得なければならない旨の審判をすることができる。
 ただし、その審判によりその同意を得なければならないものとすることができる行為は、13条1項に規定する行為の一部に限る」
 「2項 本人以外の者の請求により前項の審判をするには、本人の同意がなければならない」
 「3項 補助人の同意を得なければならない行為について、補助人が被補助人の利益を害するおそれがないにもかかわらず同意をしないときは、家庭裁判所は、被補助人の請求により、補助人の同意に代わる許可を与えることができる」
 「4項 補助人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる」 
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 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者について、本人、配偶者、4親等内の親族は、補助開始の審判を請求することはできるが、後見人や保佐人は、これをすることはできない。

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 家庭裁判所は、本人や配偶者等の請求により、補助開始の審判をすることができるが、本人以外の者の請求によって補助開始の審判をするには、本人の同意がなければならない。

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 制限行為能力者の相手方の催告権(20条)
 「制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
 この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす」
 「2項 制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする」

 「3項 特別の方式を要する行為については、前2項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす」
⇒「特別の方式を要する行為」とは、法定代理人、保佐人、補助人が単独で合意を与えたり、取り消しができない行為。
  たとえば、後見監督人(後見監督人、保佐監督人、補助監督人)がいる場合など(864条参照)
 「4項 制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は17条1項の審判(補助人の同意を要する旨)の審判を受けた被補助人に対しては、1項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。
 この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす」

@制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人、被補助人)が行為能力者となった後の催告(20条1項)
・未成年者が18歳になった後、成年後見開始、保佐開始、補助開始の審判が取り消された後に該当
・本人に対して、催告できる。(本人はもはや制限行為能力者ではないため)
・催告されてから1か月以内に取り消しを伝えないと、単独で取消し・追認可能な行為は追認したものとなる。
A制限行為能力者が行為能力者とならない間の催告(20条2項)
・まだ、未成年者である、成年後見開始、保佐開始、補助開始の審判が取り消されていない場合に該当
・保護者である法定代理人(親権者又は未成年後見人、成年後見人、保佐人、補助人)に対して、催告する。
・催告されてから1か月以内に取り消しを伝えないと、単独で取消し・追認可能な行為は追認したものとなる。
B上記@、Aにおいて、法定代理人、保佐人、補助人が単独で合意を与えたり、取り消しができない行為に関する催告(20条3項)
・後見監督人(後見監督人、保佐監督人、補助監督人)がいる場合などが該当
・本人あるいは保護者である法定代理人に対して、催告があっても、回答する権利がなく、催告されてから1か月以内に、回答権利者(後見監督人)からの回答がない場合は、その行為は取り消したものとみなされる。(本人の保護を優先するということ)
C被保佐人、被補助人(補助人の同意を要する旨の審判を受けたものに限る)に対する催告(20条4項)
・被保佐人、被補助人(補助人の同意を要する旨の審判を受けたものに限る)本人に対して、催告できる。
・本人が催告された場合、1か月以内に取り消しを伝えないと、取り消したものとなる。(本人の保護を優先するということ)
注 未成年者、成年被後見人本人には、催告しても無駄である。
 制限行為能力者の詐術(21条)
 「制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない」
⇒一般的な取消しの問題についてはこちらを
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 法定代理人の同意なくしてなされた未成年者の財産行為で、相手方が法定代理人に対し、1か月以上の期間内に当該財産行為を追認するか否かを確答すべき旨催告したが、確答を発しなかった場合、その未成年者の行った財産行為は取り消し得る。(基礎)

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18
27
2
 制限行為能力者が未成年者の場合、相手方は、未成年者本人に対して、1か月以上の期間を定めてその行為を追認するかどうかを催告することができ、その期間内に確答がなければその行為を追認したものとみなされる。(基礎)

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 Aは成年被保佐人であるBとの間で、Bの所有する不動産を購入する契約を締結したが、後日Bが制限行為能力者であることを知った。Aは、1ヶ月以上の期間を定めて、Bに対し保佐人の追認を得るべき旨を催告したが、所定の期間を過ぎても追認を得た旨の通知がない。この場合、その行為は追認されたものとみなされる。(基礎)

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正しい 誤り

2
27
4
 被保佐人が保佐人の同意を要する行為をその同意を得ずに行った場合において、相手方が被保佐人に対して、一定期間内に保佐人の追認を得るべき旨の催告をしたが、その期間内に回答がなかったときは、当該行為を追認したものと擬制される。(21-30-アの類型)

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制限行為能力者の詐術 7
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 制限行為能力者が、行為能力があると信じさせるため相手方に対し詐術を用いたときは、制限行為能力者は。制限行為能力を理由にその法律行為を取り消すことができない。(基礎)

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正しい 誤り
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27
4
 制限行為能力者が被保佐人であり、保佐人の同意を得なければならない行為を被保佐人が保佐人の同意またはそれに代わる家庭裁判所の許可を得ずにした場合において、被保佐人が相手方に対して行為能力者であると信じさせるために詐術を用いたときには、制限行為能力を理由としてこの行為を取り消すことはできない。(7-27-5の類型)

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正しい 誤り
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5
 Aが自己所有の甲土地をBに売却する旨の契約(以下、「本件売買契約」という)が締結された。この場合において、Aは未成年者であったが、その旨をBに告げずに本件売買契約を締結した場合、制限行為能力者であることの黙秘は詐術にあたるため、Aは未成年者であることを理由として本件売買契約を取り消すことはできない。(7-27-5の応用)

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正しい 誤り

2
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5
 制限行為能力者が、相手方に制限行為能力者であることを黙秘して法律行為を行った場合であっても、それが他の言動と相まって相手方を誤信させ、または誤信を強めたものと認められるときは、詐術にあたる。(26-28-5の類型)

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